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booklog:プロダクトマネジメントのすべて

Book2 min read

ポジショニングの勝利

経験上,「xxx のすべて」というタイトルの本で,詳細にすべて書いてあるようなものにあたったことがない.
それはちょっと不実なのではないか,とだいぶあとのほうまで思っていたくらい, 軒並みの本がそうだ.
しかし,「xxx のすべて」系の本がだからよくない,というつもりは全然なくて, むしろ本書は すべて本 であることによって,読者層を明確にし,かつ,想定読者に対し, 粒度,レベルを十全に揃えることに成功していると思う.

個人的には,去年 PBL はじめたときにこの本あればなぁ・・ と思わなくはないけれども, 結局読む量はたいして変わらなかったような気もする.依然として,INSPIRE とか ユーザストーリマッピング,Value Proposition Design,Running Lean等の より詳細に立ち入った本を読まずに済むわけではないから.
とはいえ,日本の初学者向けに最初に読む本が出てきたのはとてもいい.

プロダクトマネジメントとはなにか

本書の章立てはそうなっていないんだけど, 本書ではおおまかに次の 3 つが説明されている.

  • プロダクトをいかに生み育てるか
  • プロダクトを育む組織をどうデザインするか
  • PM に必要な知識

手法についてはおおざっぱに説明し,必要があればより詳しい書籍の紹介がある.
事例の紹介もあるし,ケーススタディもある.プロダクトマネージャの一日 なんて項もある.
開発のやり方とかセキュリティ,著作権,UX なんかにも触れられている.

総じて,プロダクトマネジメントが包括すべきものを丁寧に書かれていると思う.